情報アーキテクチャ(インフォメーションアーキテクチャ)は「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」ための表現技術です。
Webの発展・普及によって、書籍・マスメディアしかなかった時代に比べると、飛躍的に人々と情報との接点は増加し、また、情報取得・理解の難易度も上がっています。
この課題に対し、IAの始祖であるリチャード・ソウル・ワーマンは、その著書「Information Architects」の中で、この問題を解決するための職業として、インフォメーションアーキテクトを以下のように定義しています:
- データの持っているパターンを整理し、複雑なものを明快にする人。
- 人が知識への経路を見つけるための情報の構造や経路をつくる人。
- 時代の要請により21世紀に新しく生まれつつある、明快さ、理解、情報の組織化を専門とした職業。
“Information Architects” (Richard Saul Wurman)
一方で、Webサイト構築のプロジェクトにおいて、タクソノミー(分類)、オントロジー(意味情報)、サイトストラクチャ(サイト構造)を始めとする、インタラクションの前段階を検討する分野として、「情報アーキテクチャ」という言葉が使われてきた背景もあります。
これは、シロクマ本として有名な「Web情報アーキテクチャ(オライリー刊)」や、Adaptive PathのJesse James Garretによる、「The Elements of User Experience」などで用いられている文脈です。
前者の広義の定義と、後者の狭義の定義は、英語圏でもBig IA、Small IAとして議論されています。
いずれにせよ、情報探索の難易度が高まっている状況に対して、どう向き合っていくのか、どう考えていくかを、情報アーキテクチャという切り口から考えていくことが必要であると考えています。