IA Summit 2007 | 初日


こんにちは、長谷川@コンセントです。

恒例のIAサミット。今年はラスベガスで開催されています。
初日のレポートです(きちんとしたレポートはいずれまた報告会します)。

本日の参加セッションは以下:

  • Opening keynote: The lost art of productively losing control. – Joshua Prince-Ramus
  • Using search analytics to diagnose what’s ailing your IA. – Louis Rosenfeld, Rich Wiggins
  • The Living Design Document and ION: Documenting RIAs. – Kevin Silver, Chris Rivard
  • IA for rich interaction: Tools and techniques from trenches. – Anthony Hempell, Adrian Chong
  • Intelligent inter(RE)action: An argument for a data driven approach to UI design. – Garrick Schmitt, Marisa Gallagher
  • The conversation gets interesting: Creating the adaptive interface. – Stephen Andreson
  • Core+Path: A design framework for findability. – AreHalland, Mona Halland

※長谷川の個人ブログからこちらに移動しました。
オープニングプレナリー
Joshua Prince-Ramus

Joshua Prince-Ramus氏によるオープニングプレナリー。レジュメをさらっと読む限りでは、IAというより、IAを含んだプロジェクト全体を構築する 「Project Architect」の話、のようだな、と思いながら参加。と、話を聞いていたら、Seattle Public Libraryの建築のケースのことを話します、ときた。ええー、と驚いていると、実はJoshuaはRem Koolhaas率いるOMAの元パートナーであった。後に調べると、最近独立してREXという組織を立ち上げたばかり、とのこと(see http://www.rex-ny.com/)。なんという偶然!

内容は、大変興味深く、

  • 現代において、建築をはじめとしたクリエイティブは、そのプロジェクトが大変複雑になっており、クリエイティブに加えて、完遂することがその重要な要件となっている。
  • また、これからの建築には、特に従来に比べてフレキシビリティが求められている。
  • このため、プロジェクトの組み立て、プロジェクト内のリスクの評価などを総合的に検討する、「Project Architect」が必要になる。
  • Project Architectは従来のProject Managerに加えて、よりデザインなどについての具体的な知識や技術が必要となる。
  • そして、実例として、シアトル中央図書館(Seattle Public Library)、カリフォルニア工科大学のいくつかの施設、Louisville Museum Plazaなどを紹介。

といった流れ。

What a coincidence!と驚きながら聞くが、90分のスピーチの中で約45分がSPLの話。ちょうど数日前に徹底的に調査してきていたために、いちいち 建設上の課題やその解決についても腑に落ちる内容ばかり。プロジェクト構築の重要性は、特にIAという新しい領域の仕事においては、プロジェクトのどこで どうIAが活動するかの定義から入らねばならないため、参加者からも時間をオーバーするほどの質問が出されていた。我々コンセントでも同じ理由からプロ ジェクトディレクターはIAが担当することが多い。
それにしてもタイムリーかつ実に参考になる内容だった。スピーチの資料は後にダウンロード可能となるそうなので期待できる。特に独自に開発したと思われる 建築物プレゼンテーション用のFlashアプリは秀逸。インターフェイスがすごくよい!アングルはあまりよくないが、ビデオにも撮影したので、後にIA Summitのサイトにおいてもらう予定(余談だが、開会の挨拶ではPodcastingするから、音声素材とかとったらちょうだいね、とアナウンスされ ていた)。

Using search analytics to diagnose what’s ailing your IA.
Louis Rosenfeld, Rich Wiggins

Louiとミシガン大のWiggins氏による、サーチキーワード分析について。現在執筆中の、「Search Analytics your Site」の内容をもとにしたセッション。特に目新しいことではなかったが、よくまとめられていた。サーチキーワード分析で重要なことは、以下の6つとのこと。

  1. User Research:キーワードを元にユーザーを知れ(ユーザーセグメント、季節変動)
  2. Interface Design:サーチ結果の見せ方のインターフェイスは特に重要
  3. Retrieval System:検索アルゴリズムの重要性
  4. Navigation System:どこでユーザーが離れているかをきちんと知れ
  5. Metadata:どのメタデータが効いているのか、どういった種類のメタデーが効くのか
  6. Content Develpment:そもそも正しいコンテンツを用意しているのか

The Living Design Document and ION: Documentating RIAs.
Kevin Silver, Chris Rivara

AJAXなWebアプリをAgileに開発したスピーカーらによる、RIA開発時に用いた記法について。IONとはInterface Oriented Notationの略。
JJGのVisual Vocabulary(オリジナル日本語版)では足りん、と言い切っていたので、おもしろそうかな?と思い、翻訳してみようかなとも思って聞いていたが、要はワイヤーフレームにロジックも記述するという話で、若干IAの領域を超えてしまうような、プログラム的な話になってしまっていた。

ワイヤー内にAJAX的なもの、もしくは単に可変要素となるもをどうやって記述するかは今回のサミットでも何人かが話しているテーマだが、やはりなかなか難しいね。

IA for rich interaction: Tools and techniques from the trenches.
Anthony Hempell, Adrian Chong

こちらは2部構成。最初はHempell氏によるユーザー分析の結果のまとめ方の話。DirecTV.comでの実例を元に、10種類に分けられる ペルソナをどうやって分類して、記述したかの話。ペルソナの記述は、コンセントでもいろいろとメソッドを作っているが、ウチの記述の方がわかりやすい、と 思った 😀 来年はこのテーマで話すかな。ポイントは以下、

  1. ユーザータイプをきちんと分けて考えるのは大事
  2. ユーザータイプをどう分けたらよいか得るには時間がかかるものだ
  3. ユーザーが自分をどう考えているのか vs システムがユーザーをどうみなすのか
  4. ユーザータイプの名前は、その後の人のためにすごく重要

後半のケーススタディはいまいちだったので割愛。
Intelligent inter(RE)action: An argument for a data driven approach to UI design.
Garrick Schemitt, Marisa Gallagher

Avenue A Razorfishの二人によるサイトがデータ駆動型(Data Driven)になるためにどうしていくとよいかの議論。

ウェブ自体が、ここ10年でよりデータリッチになり、今後ますますデータ駆動型になると考えられることから、そのためにいまサイトはどうなっているべきか、を論じていた。ポイントは以下、

  1. ペルソナをきちんと定義してプロジェクトを進めましょう
  2. 量的な調査をもとに進めましょう
  3. 効果指標を作りましょう
  4. 「正解はない」ことを認識して、テストとリファインを欠かさない
  5. データ収集可能にしておきましょう

The conversation get interesting: Creating the adaptive interface.
Stephen Anderson

Core+Paths: A design framework for findability.
Are Halland, Mona Halland

ファインダビリティを確保するために、構築の際に「Core(核となるもの)」を定義し、Coreへの流入パス、Coreからの流出パスを定義して みよう、という、検討支援ツール的な話。また、そのときのターゲットワード、結果としてのアクション、Coreで得られるユーザーのゴール、ビジネスの ゴール、を明示化することが必要、とのことで、コンセントではクリエイティブブリーフという形で作っているドキュメントに相当。Coreのバリエーション として6種類を挙げていたが、確かにプロジェクトの初期段階でこういった形の検討を行うことは重要であろう。

Poster Session

今年のポスターはおもしろかった。昨年発表があったのでじっくり見ている余裕がなかったということもあるが、目立っていたのは以下。

  • BBCの「How do people descrive television programmes?(人々はテレビ番組をどのように表現するか)」では、アンケートに基づく、テレビ番組を番組名以外の言葉で記述させた結果を報告。 番組内の要素はもちろんだが、意外にカテゴリで表現している。
  • Jay Morganによる「User Experience Work Flow Diagram」。UXワークフローの視覚化。この手の話は毎年けっこうあるが、これは、実際のプロジェクトに落とした際の、拡張や具体的な利用を前提と しており、その表記例も展示されていた。実際のプロジェクトで使えそうな話。
  • Leah Buleyの「Internal Marketing With IA One-Sheeters」。社内説得用のIAメソッドの説明シート。ワイヤーフレーム、ヒューリスティクス分析、ユーザーテスト、などをWhat are they?、Who uses them?、How it worksの3ステップに分けてそれぞれ1枚のシートで表現。簡単に作れそうなものであるので、ぜひ作ってみんなで共有しましょう>日本の皆さん
  • Chiara Foxの「Wireframes as Art」>>

明日は7セッション。

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