IAAJ MLでアナウンスしました、アドビシステムズの山崎さんが主催のワークショップのレポートです。
読んだ本
- Object Modeling and User Interface Design
Mark Van Harmelen (Ed.) - UMLの記法、オブジェクト指向のソフトウェア開発の世界に、人間中心設計(User Centered Design)の概念や、「使いやすさ」のためのエンジニアリングを取り入れるための試み。
- 論文集の形態(一貫したストーリーはない)
概要
- 2006年10月22日(日)10:00〜18:00@アドビ会議室
- スピーカー:7名、聴講:7名
スピーカー
- 繁延さん(京セラミタ)
2. Scenarios, Objects, and Points of View in User Interface Design - 上野さん(ソシオメディア)【欠席】
4. Entity, Task, and Presenter Classification in User Interface Architecture - 両角さん(東北工大)、湊さん(キャノン)
5. User Interface Design in the Rational Unified Process - 長谷川敦士(コンセント)
7. Structure and Style in Use Cases for User Interface Design - 山本さん(ソフトバンクモバイル)
8. A User-Centered Approach to Object-Oriented User Interface Design - 山崎さん(アドビ)
9. Toward Unified Models in User-Centered and Object Oriented Design - 近藤さん(日立インターメディックス)
10. Interactive System Design Using Oo&hci Methods
概況レポート
- 会は担当者が各自約1時間ずつで担当章について解説、同時に質疑を行う形式で進められました。通常行っている業務やプロセスとの関わりや、フォローなどについて活発に議論が行われました。
- 内容については、大きくシナリオ分析、ユースケースによるインターフェイスデザイン、ユーザーセンタードデザイン、というまとまりがにわけられ、それぞれのまとまりで数章ずつの論文から構成されています。
- 全体としてみると、ソフトウェア工学の分野にいかにユーザーインターフェイスデザインのアプローチを取り入れるか、というテーマに基づいており、UMLの記法にユーザーセンタードデザインの要素をとりいれる、デザインのためのユースケースといった内容となっています。
- 実例があまりなく、概念的な話や、プロセスの拡張についての話がほとんどで、「それはそうだよね」的な感触を持ちました。参加している人は若干物足りなく感じていたかと思います。
- また、(僕も後で指摘されて気づいたのですが)本自体が2001年のもので、現在のアジャイル的なウェブ開発の状況が組み込まれるともうちょっと話が変わってきたかとも思います。
- いずれにせよ、本の内容を題材にして、有意義な議論ができ大変よい一日でした(疲れたけど)。参加された方おつかれさまでした。