IAAJダイアローグ – 番外編:Information Retrieval


Peter Morville氏のAmbient Findability白クマ本に数多く登場するキーワード「Information Retrieval」。日本語に訳すと「情報検索」となってしまい、「Information Search」との違いが不明瞭です。このあたりについて直接Peterに聞いてみました。

(インタビュー:はせがわ)

atsushi:実は日本語には「Information Retrieval」に相当する言葉がなくて、僕らは一つの「検索」というキーワードをSearchとRetrievalの両方の状況で使ってます。これってRetrievalの概念自体が存在していないということだと思うんだけど、そういう文化的な違いってどう思う?

peter:へーそうなんだ。面白いね。でも、実はSearchとRetrievalでそんなに大きな違いはないと思うよ。Information Retrievalは「紙の古い情報から探し出す」というニュアンスが強くて、もともとは古い書類を探したり、図書館で司書の人が図書カードを探したりするような状況で使われるんだ。それに対して「Search」は「キーワードで探す」というニュアンスがあるね。

atsushi:日本語ではInformation Retrievalという言葉がないので、「探す」という状況に対して、「過去のものを探す」のと「新たに探す」ということを区別していないと言えるかと思うんだけど、どう思う?

peter:うーん、別に英語圏でもそこまで区別はしていないと思うよ。

atsushi:ちなみに僕が最初にInformation Retrievalという言葉を知ったのは「Brazil(邦題:未来世紀ブラジル)」という映画でした(註)。

peter: 確かにBrazilではInformation Retriebalが出てくるね。Brazilは僕も大好きだよ。あの映画はいいね。

(以下映画のこととかの雑談)

ということで、思ったほどInformation Retrievalという言葉とInformation Searchという言葉の使い分けにはシビアにならなくてもよさそうです。ただ、Retrievalという言葉には「紙の書類を漁る」というニュアンスがあるというのは非英語圏のIAにとって覚えておいてよい概念かも。Brazilでも若干アイロニカルな意味でInformation Retrievalと使っていましたしね。
ちなみに同じような話をLou(Louis Rosenfield)ともしましたが、彼もBrazil好きでした。IA受けする映画なのかもしれないです。

註:映画「未来世紀ブラジル」。主人公はDepartment of Information Retrieval(邦訳では情報記録局)という役所に勤めている。

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