こんにちは、長谷川です。
IAサミットの二日目。今日は、以下に参加。
- WebPatterns: Design patterns in web site architecture and user interaction. – John Allsopp (Videocasting will be available)
- How the Ad industry thinks. – Eris Reiss (Videocasting will be available)
- Where does IA fit in the design process. – Peter Boersma, Larisa Warnke, Peter Merholz, Livia Labate, Leisa Reicelt, Josh Seiden(Videocasting will be available)
- Maximum value IA: Create a larger impact on the business. – Austin Govella
- Finding innovation in the five hundred pound gorilla. – Kevin Cheng, Tom Wailes (Videocasting will be available)
- A Delphi approach to card sorting. – Celeste Lyn Paul
- Backcasting: Or how I learned to stop predicting and help my clients. – Matther Milan, Sam Ladner (Videocasting will be available)
- IA Institute Annual Meeting
- Bar time: AdaptivePath Party
おまけ:来年のサミットは、場所はマイアミで日程は4/10-14とのこと!日本のみなさん、年度末が外れてるからぜひ行きましょう!
WebPatterns: Design patterns in web site architecture and user interaction. – John Allsopp >>
ミツエーリンクスの木達さんがインタビューもしている、microformatsなどで有名なJohn Allsopp氏のセッション。ただしこのセッションでは、microformatsの話ではなく、パターンランゲージの話。
ほ とんどのサイトで、実際的にはナビゲーションの位置や意味づけは統一化されてきているのに、正式な名称がないため、CSSのclass、idの定義におい て様々な名称が乱立している、これらの呼び方を統一したいな、という話。microformatsなどを扱っている人であるので、単なる理想論で言ってい るのではなく、実際に多くの分野の人を議論に巻き込んで、実現させていこうと動いている。
このためにサイトも立ち上げており(webpatterns.org)、実際にそこでは議論が行われている。
具体的には、roleというあたらしい属性を導入し、role=”navigation”、role=”container”という区別でそれぞれの名前空間の混乱を解決しようとしている。
長谷川が昨年のIAサミットで発表を行った、7つのナビゲーションの概念もこのwebpatternsの活動に提案してようかと思っています(Johnは興味を持ってくれていた)。興味あるかたは、メールください。
How the Ad industry thinks. – Eris Reiss >>
IA Instituteのボードメンバーも務めるEricのセッション。彼のプレゼンテーションは内容というより話がおもしろいので毎年ついつい参加してしまう。
今年の内容は、もともと広告業界にいたという経験をもとにした「Web業界と広告業界の違い」。オグルヴィやレオ・バネットなど、広告業界のキーパーソンをあげ、広告の発展を概観した。いくつかのサイトのデザインについて広告の観点から言及し、求められている広告的効果と、それらが達成されているかいないかの分析を行っていた。と書くと固そうですが、楽しいセッションですので、ぜひVideocastingで見てみてください。
Where does IA fit in the design process. – Peter Boersma, Larisa Warnke, Peter Merholz, Livia Labate, Leisa Reicelt, Josh Seiden >>
Peter Boersma氏の声がけによる、デザインプロセスにいかにIAを取り入れていくかについての議論。パネラーらによる自己紹介兼デザインプロセスの考え方プレゼンテーションの後に議論。当然、1時間という時間では語り尽くせない内容であるが、主立った発言は以下:
- Livia Lavate:デザインプロセスは、Discovery、Modeling、Validationで定義される
- Leissa Reichelt:Waterfall is bad, washing machine is goo.
- Josh Seiden:視覚化することがポイント
- Peter Merholz:一度に一つのプロジェクトを担当すべき。AdaptivePathではプロセスはない、あるのはToolboxだけ。
Maximum value IA: Create a larger impact on the business. – Austin Govella >>
IAの価値を以下に高めるか。ちょっと抽象的すぎていまいち感があり。
Finding innovation in the five hundred pound gorilla. – Kevin Cheng, Tom Wailes >>
Yahoo!のKevinとTomによる、巨大企業の中でイノベーションをどうやって作っていくか、について。イノベーションはほっといたらそんな時間もないので、自分で時間を作れと。そしてまずは小さいことからはじめよ、という内容(ちょっとはしょりすぎですが)。Yahoo!という企業だからこその部分もあるが逆にYahoo!のことがわかっておもしろい。
A Delphi approach to card sorting. – Celeste Lyn Paul >>
筆者はここではじめてDelphiメソッドというものを知ったが、被験者に次々と同じタスクをやらせていくような形のメソッドらしい。ここでは、カードソーティングについてのケース事例。
まず、一人目の被験者がカードソーティングを行い、その結果をそのまま二人目が引き継ぐ。二人目は、好きなようにこのソーティング内容をいじってよい。というのを何人も繰り返し、最後までいったらまた最初の人に戻る。変更がなくなったら終了。一人目としてはIAのひとがソーティングしてあげるとよいとのこと。
多くの人の観点を取り入れることができると言うメリットがあるという。
Backcasting: Or how I learned to stop predicting and help my clients. – Matther Milan, Sam Ladner >>
今年のセッションでは、「Prediction(予知)」というキーワードがよく聞かれたが、Predictionの難しさから、それをやめて、Backcasting(あともどり?)という方法をやってみてます、というケース事例。
基本的には、現在の状況からある程度の時間変化した状況をいくつか定義し、それらの結果の事象で、要素がどのように変化したかを検討する。その差分を埋める途中の状況、というものを定義し、その結果から次に何をするか、を決めていくというもの。
わりとオーソドックスな手法にも見えるが、確かにクライアントとプロジェクトの必要要件やリスクを算定するためには有効そう。
IAI Anual Meeting
毎年IA Summitの会場で便乗して行われるIA Instituteの例会。財務報告と主なアクティビティの報告が行われた。いくつかGrant(奨学金)による研究などが行われており、その報告が行われた。財務状況は昨年のIDEAカンファレンスでの収入などもあり良好。これからも健全にいきたいとの報告。
現在、日本でのローカルIA Summitを計画しているが、これらについてもIAIがスポンサードしてくれるとのこと。
で、ここでの目玉は、IA Instituteサイトのリニューアル。この次点ではまだリリースされていないが、ベータ版が披露された。なかなか大きな変更で、構成や見た目ががらっと変わる。これをお祝いしてみんなで乾杯を行った。
日本でのローカルアクティビティとして翻訳もやれよーって言われてしまったので、今後ボランティアスタッフなどを募集していきます。
Bar time: AdaptivePath Party
恒例のAdaptivePathのおごりのパーティ。今回はサミット開催のFlamingo Las Vegasからモノレールで数駅のLas Vegas Hilton内にある、スタートレックバー。へんちくりんなメニューからクリンゴンエールを頼む。8時からのパーティだが、10時頃からようやく人が集まり始める。11時頃退散。
明日は最終日。